マフラーの洗濯からアイロンがけ、保管の方法まで徹底解説!

アウターの上からクルクルっと巻いてオシャレを楽しめると同時に、首元をポカポカと温めてくれる防寒アイテムとして役立つマフラーは、秋冬に欠かせない小物のひとつです。

最近ではビジネスシーンで寒さをしのげるだけではなく、さりげなくオシャレを取り入れることができると男性の間でも人気があり、様々な色や素材、デザインのマフラーが店頭に並んでいます。

そんなビジネスでもプライベートでも大活躍中のマフラーですが、ワンシーズンしか使わないからといって1度も洗濯せずに使い続けてしまうと、臭ったり汚れが目立ってきて、清潔感が無くなってしまいます。

特に冬はクリスマスやバレンタインなどの特別なイベントがたくさんあるため、普段よりもメイクやオシャレに気合が入りますが、せっかくメイクやオシャレに力を入れたのに、首元に巻いたマフラーが臭ったり汚れていては、せっかくのイベントも台無しになってしまいます。

でも『マフラーを自宅で洗濯したくても、伸びや縮みや色落ち、シワなどが心配…。』と思っている方もたくさんいることでしょう。

そこで、今回は大切なマフラーを伸びや縮みや色落ち、シワなどを一切付けずに、洗濯からアイロンがけ、保管の方法に至るまで徹底解説していきます。

マフラーを洗濯する前に確認しておきたいこと

自宅でマフラーを洗濯する場合、洗濯機に入れる前に必ず「洗濯絵表示」を確認しましょう。

洗濯絵表示って?

洗濯絵表示とは、衣類などの内側に取り付けられているラベルのことであり、それぞれの衣類に合った正しい洗濯やお手入れ方法を示しているとても大切なものです。

特に初めて着用した衣類などを洗濯する際は、衣類へのダメージや他の衣類への色移りなどを防ぐためにも必ず確認しておきましょう。

注意する洗濯絵表示は?

マフラーの洗濯絵表示で特に注目しなければならないのが、洗濯機マークと手洗いマークです。

この2つの洗濯絵表示が示されている場合は自宅で洗濯することが可能ですが、洗い不可マークが示されている場合は水洗いできません。

またドライマークが示されている場合は、中性のおしゃれ着洗剤を用いることで自宅での洗濯が可能となります。

洗濯絵表示のマークは、素材や染料などによって1つ1つ表示が異なりますので、たとえ同じメーカーのマフラーしか持っていないとしても、洗濯する際は必ず洗濯絵表示を確認してから洗濯してください。

洗濯絵表示を無視すると?

もし洗濯絵表示の確認を怠ってしまうと、伸びや縮み、色落ち、手触りの悪化などの原因となります。

長く愛用したいお気に入りのマフラーを自宅で洗濯する際は、必ず洗濯絵表示を確認してから洗濯するようにしてください。

マフラーの洗い方。洗濯機に必要な設定があるって本当?

自宅でマフラーを洗濯してみよう

自宅でマフラーを洗濯しようと思ったら

・洗濯機で洗う
・手洗いで洗う

この2つの洗い方どちらかで洗濯することになります。

まずマフラーの内側に取り付けられている洗濯絵表示を確認してください。

◆一般的な洗濯機マークが示されている場合

液温40℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理が可能

◆洗濯機マークの下に1本線が入っている場合

液温40℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理が可能

◆洗濯機マークの下に2本線が入っている場合

液温40℃を上限とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理が可能

◆桶に溜められた水に手のイラストが描かれている場合

液温40℃を上限とし、手洗いによる洗濯処理が可能

◆桶に溜められた水のイラストに大きなバツが描かれている場合

洗濯処理ができない

※2016年12月より、衣類などの取り扱い表示が変更されました。これまでの洗濯絵表示とは、デザインだけではなく考え方も異なります。

詳しい洗濯絵表示は消費者庁「新しい洗濯表示」をご確認ください。

洗濯絵表示に「洗濯機での洗濯処理が可能」と示されているマフラーの場合、洗濯機での洗濯が可能となります。

マフラーを洗濯機で洗濯する手順

① マフラーに目立つ汚れが無いか隅々まで確認してください。もし気になる汚れを発見したら、汚れている部分に中性のおしゃれ着専用洗剤の原液を直接つけて、キャップの角や毛先の柔らかい使い古しの歯ブラシなどを使って軽く叩き、洗剤をマフラーに馴染ませておくと、汚れが落ちやすくなります。

② マフラーを洗濯ネットに入れます。このときマフラーの端にあしらわれている「フリンジ」の先端が内側になるように畳んでください。フリンジが外側に出ていると、洗濯中にフリンジが絡まってしまう恐れがあります。

畳んだマフラーのサイズは洗濯ネットのサイズに合わせて畳みましょう。畳んだ状態を保つことで、マフラーの伸びや縮み、ヨレ、型崩れなどを防ぐことができます。

③ 洗濯絵表示の指示に従って洗濯機で洗います。

④ 洗濯機での洗濯が完了したら、すぐに取り出しましょう。

⑤ 洗濯ネットからマフラーを取り出し、1度かたちを整えてから軽く叩いて伸ばしたら洗濯完了です。フリンジが絡まってしまった場合、指で軽く整えましょう。

[注意点]

・色落ちが心配な場合は、目立たないところに洗剤の原液をつけて5分ほど放置し、キッチンペーパーなどで押さえてから色落ちの有無を確かめてください。
・洗濯機でマフラーを洗濯する場合、洗濯絵表示に合わせてコースを選択してください。
・通常の洗濯処理マーク⇒標準・通常コース
・洗濯処理マークの下に1本線がある⇒標準・通常コース
・洗濯処理マークの下に2本線がある⇒手洗い・ドライコース

マフラーは繊維がとても細かいので、洗濯機で洗濯してしまうと肌触りがゴワゴワになったり、色落ちすることがあります。

洗濯絵表示は通常・標準コースでの洗濯が可能となっている場合であっても、マフラーへのダメージを考え、手洗い・ドライコースで洗濯することをオススメします。

もし洗濯絵表示に「手洗いによる洗濯処理が可能」と示されている場合、洗濯機での洗濯が不可能となりますので、タライや桶を使って洗濯していくことになります。

マフラーを手洗いで洗濯する手順

① マフラーに目立つ汚れが無いか確認してください。気になる汚れを発見したら、中性のおしゃれ着専用洗剤を直接つけて、キャップの角もしくは毛先の柔らかい使い古しの歯ブラシなどを使って軽く叩いて馴染ませておきましょう。こうすることで汚れが落ちやすくなります。

② マフラーを洗濯ネットに入れます。フリンジの先端が内側になるように畳んでください。フリンジが外側に出ていると、洗濯中にフリンジが絡まってしまう恐れがあります。

畳んだマフラーのサイズは洗濯ネットのサイズに合わせてください。洗濯中に畳んだ状態が保たれることで、マフラーの伸びや縮み、ヨレ、型崩れなどを防ぐことができます。

③ タライもしくは桶に30℃以下の水を4リットル注ぎ、中性のおしゃれ着専用洗剤を10ml加えてしっかり溶かします。

④ 洗濯ネットに入れたマフラーを③に沈め、優しく押し洗いしていきましょう。

浸け置き洗いの場合、マフラーを沈めたら15分ほど放置してください。

⑤ 押し洗いが完了したら、軽く脱水をします。洗濯ネットに入っているマフラーを端のほうからクルクルと巻いていき、キュッと優しく絞ってください。

⑥ タライまたは桶に新しい水を張り、2回すすぎを行ってください。

⑦ 3回目のすすぎを行う際、柔軟剤を加えてしっかり溶かしたら、洗濯ネットに入れたマフラーを沈めて押し洗いします。

⑧ 柔軟剤が全体に行き渡ったら、仕上げに洗濯機で1分ほど脱水を行えば洗濯完了です。

[注意点]

色落ちが心配な場合は目立たないところに洗剤の原液をつけて5分ほど放置し、キッチンペーパーなどで押さえてから色落ちの有無を確かめてください。

押し洗いの手順が分からない場合は、下記を参考にしてください。

[押し洗いの方法]
1. 洗濯液にネットに入れたマフラーを沈め、20回から30回ほど手のひらを使って優しく押したり、持ち上げて洗います。
2. マフラーを畳んだ状態で洗濯機に入れ、15秒から30秒ほど脱水します。
3. すすぎ水を張り、1と同じ要領ですすいでゆきます。
4. 水を換え、もう1度すすぎを行います。
5. 仕上げに洗濯機で15秒から30秒ほど脱水します。

3回目のすすぎの際に柔軟剤を加えることで静電気を防ぐ効果がプラスされるだけではなく、肌触りの良いふかふかのマフラーに仕上げることができます。

手洗いマークでも洗濯機で洗える?

マフラーの洗濯絵表示に「手洗いマーク」が示されていても、洗濯機で洗濯することができるという話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

確かにウールやシルクなどのデリケートな素材が使われている衣類の中には、洗濯機の手洗いやドライコースを活用することで洗濯機を用いた洗濯が可能な場合もあります。

ただし「手洗い 30」という洗濯絵表示が示されている場合は、洗濯機の手洗いやドライコースを利用した洗濯はできません。

洗濯絵表示「手洗い30」はどういう意味?

「手洗い 30」という洗濯絵表示には、『液温30℃を限度とし、弱い手洗いで洗濯可能』という意味であり、手洗いを推奨している衣類のなかで最も傷みやすいことを喚起していることになります。

こうした洗濯絵表示が示されているマフラーを洗濯する際は、洗濯機を使用せずに洗濯するようにしてください。

マフラーの干し方と注意点

マフラーをキレイに洗っても干し方を間違えてしまうと、シワが付いてしまったりヨレや伸びの原因となってしまうため、せっかくのマフラーが台無しになってしまいます。

マフラーのシワやヨレ、伸びを防ぐためには、『手早く丁寧に』がポイントです。

マフラーを干す際の必要な条件

まず洗濯が完了したマフラーを洗濯ネットから取り出して、大きめの乾いたキレイなバスタオルの上に乗せて、脱水では取り除くことができなかった水分をバスタオルに吸収させましょう。

こうすることでマフラーを干す時間を短縮することができ、シワやヨレ、伸びを防ぐことができます。

マフラーを干す場所は、風通しの良い日陰を選びましょう。

『冬は空気が乾燥している上に気温が低いから天日干しの方が早く乾くのでは?』と思われた方も多いと思いますが、マフラーを直射日光に当てて乾かしてしまうと、日光による日焼けや色褪せの原因となります。

どうやって干すのがベスト?

マフラーに含まれる水分をバスタオルで吸い取り干す場所を確保したら、いよいよマフラーを干していきます。

平干し

マフラーの正しい干し方は、「平干し」になります。

平干しとは、洗濯したマフラーをピンチハンガーやお風呂のふたなどの平らなものに乗せて干す方法です。

マフラーなどのニット類は水の重みで伸びや型崩れを起こしやすいため、平らなものの上に乗せて干して乾かすことが推奨されています。

現在では平干し専用のネットなどがホームセンターなどで購入することができますので、自宅でも簡単に平干しを行うことができます。

Ⅿ字干し

ただし平干しは場所を取りますので、ベランダが狭いなど平干しを行うスペースが確保できない方も大勢います。その場合はハンガーを2本使って「M字干し」をするのがオススメです。

M字干しとは、マフラーのサイドをハンガーに掛けて干すことであり、見た目がアルファベットの「M」によく似ていることからこのように呼ばれています。

ロングマフラーの場合は、ハンガー2本ではバランスが悪く乾きにくくなってしまいますので、ハンガーの数を増やして、なるべく平らになるように干していきましょう。

室内で干すときは

天気が悪くて外に干すことができない場合は、ハンガーにフェイスタオルやハンカチなどを巻き付けてからマフラーを干し、扇風機やサーキュレーター、除湿機を使って人工的に風を生み出すことで、速やかにマフラーを乾かすことができます。

マフラーにアイロンがけは必要?正しいアイロンがけの方法とは?

ところで皆さんはマフラーを洗濯したらアイロンがけをしていますか。

マフラーは正しい洗濯方法と干し方をマスターすることで、伸びや縮み、シワ、ヨレ、型崩れなどを防ぎながら、ふかふかに仕上げることができるため、基本的にはアイロンがけをする必要はありません

しかしマフラーにアイロンのスチームを当てると、マフラーの毛並みが整い、よりワンランク上のマフラーへと仕上げることができます。

ワンランク上のマフラーの仕上げ方

① しっかり乾いたマフラーをアイロン台の上に乗せます。
② 当て布をして、軽く押さえるようにスチームアイロンをかけてゆきます。
③ 毛先の柔らかい歯ブラシを使ってフリンジの毛先を整えます。
④ フリンジの根元から毛先に向かってゆっくりと丁寧にスチームアイロンをかけたら完了です。

上手に仕上げるコツは、スチームアイロンを少し浮かせてかけることです。アイロンの金属部分をマフラーに押し付けてしまうと、ふかふかに仕上げることができずペシャンコになってしまいます。

マフラーが縮んでしまったときの対処法!

カシミアやウールなどの素材で作られているマフラーの場合、水に濡れた状態で強い力が加わると縮んでしまうことがあります。

マフラーが縮んでしまった場合は「アモジメチコン」という成分が含まれているヘアトリートメントを使うことで、縮んでしまった繊維を真っ直ぐに伸ばすことが可能です。

マフラーの縮みを改善する手順

① タライまたは桶にマフラーがすっぽり被る程度の水を張ります。
② 「アモジメチコン」が含まれているヘアトリートメントを15gほど手に取り、①にしっかりと溶かしてください。
③ マフラーを②の溶液に沈め、優しく押し洗いしたら30分ほど浸け置きます。
④ あとは手洗いの手順と同じ要領ですすぎと脱水を行い、風通しの良い場所で平干しをして乾かしましょう。

[注意点]

マフラーは1度縮んでしまうと、以前使用していたサイズに戻ることはありません。縮みを防ぐためには、それぞれの素材に合った正しい洗濯方法でお手入れするようにしてください。

マフラーの保管の仕方

自宅でマフラーを洗濯からアイロンがけまでの正しい手順をマスターしたとしても、保管方法が間違っていては意味がありません。

マフラーは寒さが厳しくなってくる晩秋から春先にかけて日常のあらゆるシーンで大活躍するオシャレな防寒アイテムのひとつですが、臭いや汚れが目立ってきたらキレイに洗濯しなければなりませんし、使わない間はきちんと整頓して収納しておく必要があります。

特にマフラーを使用しない春から夏にかけては、タンスや衣装ケースなどにマフラーを収納し、気温が下がってくる晩秋を迎えるまでは1度も出さないことが多いと思いますが、マフラーを間違った方法で保管してしまうと、虫に食われてしまったりカビが発生して使えなくなってしまうことがあります。

特に気をつけたいこと

・必ず洗濯してから収納する
・不織布などのカバーで包んでから保管する
・空気に触れないようにしっかりと密閉できるプラスチック製のケースに入れる
・防虫剤や湿気取りなどを活用する
・保管中も時々取り出して、風通しの良い日陰で干す

最低でもこの5項目を守って保管するようにしてください。

どうしてもマフラーの保管方法が思いつかないという方は、できる限り折り目やシワを付けないようにマフラーをクルクルと巻いて深さのある収納ケースへ入れて大切に保管すると良いでしょう。

巻いて収納するのが苦手な方は、100円ショップなどで購入できる書類ケースや密閉袋などにキレイに畳んだマフラーを入れて立てて収納するのがオススメです。

まとめ

これまでマフラーが臭ったり、汚れてもシーズンオフを迎えるまではそのまま使い続けていた方も大勢いたと思いますが、マフラーの洗濯絵表示を確認することで、誰でも簡単に自宅で洗濯することができます。

また正しい干し方や保管方法を知ることで、マフラーの伸びや縮み、シワ、型崩れなどを防ぐことも可能です。

冬はクリスマスやバレンタインなど特別なイベントが目白押しです。この機会に定期的にマフラーを洗濯して、大切な人と過ごすステキな時間を満喫してみませんか。